9/25 (Fri.)

無事、僕の分野で一番大きな国際学会、QIP2016への投稿を完了。
口頭発表に選ばれるためには激しい競争率を勝ち残らなければならないことで有名なこの学会だが、今回は少なくともいい線までいきたいところ。

しかし、「結果は激しい競争の中から生まれる」ばかりを合言葉にすると、それはそれで「既存のアイデアの改善」みたいなことが全てになってしまい、結局生まれるものも生まれなくなったりする。
これはQIPへの批判、というよりかは、昨今の科学界を取り巻く状況への嘆き、というか、まぁ愚痴程度のものだけど。


競争に関して言えば、競争のために導入したシステムが、きちんと「成果主義」として機能しているか、単なる「成績主義」に陥っていないか、という視点も、競争によって結果を出す社会を作るためには必要だと思う。
また、競争に基づいた社会を作るためには、競争が内輪論争に陥らないためにも、その競争はグローバルであるべき。

こういう細部の点がきちんと詰められているかどうかが、競争社会として世界の覇者になっているアメリカと、中途半端に競争競争と言って全てにおいて混迷を極める日本の差ではないかと思う。
もちろん、競争社会だけが世界ではなくて、例えばヨーロッパは基本的には「自由がよい結果に結びつく」という概念に基づいているように思える。
そういうところで働いていると、日本だってアメリカ以外を目指す道筋もあっただろうに、と思わずにはいられない。


話がそれたが、QIP2016の結果発表は11月。
受かれば嬉しいだけ、受からなければどうでもいい話なので、今日以降はきれいに忘れて研究に専念します。

9/18 (Fri.)

スペイン生活も大分落ち着いてきた。
予想に違わず、スペインの事務処理はとてもゆっくり進む。大体、何かの申請に行くときには、

1.まず行ってみないと、何をすればいいのか分からない
2.行ったら人で溢れかえっていて、とりあえず話を聞くのにも大行列
3.言われたものを後日持って行っても、うまく受理されるときとされない時がある(担当の人の気分による)
4.大体、その後に何故かもう一度くらいは行く羽目になる

という苦行がフルでそろっている感じ。

僕たち夫婦はアフリカで暮らしたこともあるし、こういうのには慣れているんだけど、「あの」日本から初めて海外に出るような人たちにとっては、ものすごくショックなのではないか?なんて思いながら日々を過ごした。
アフリカ諸国と比べられるスペインって、という気もするけれど。

とにかく、日本以外の多くの国の国民は、まず第一には「自分(やその家族)が幸せになるため」に生きていることを忘れてはならない。
そりゃ、仕事も適当にやろう、っていう気になる。そして、それが皆の共通認識だから、適当でも誰も怒らない。
もちろん、その中でも「俺は人生でこれをやり遂げたい=それを達成することが自分の幸せだ」と強く思える人は、猛烈に頑張っているけど。

日本は、仕事を適当にも出来ないし、猛烈なモチベーションをもって何かをすることもあんまりないし、よく言えば中庸、悪く言えば中途半端に見えてしまう。


研究の方は、というと、長い間(数か月)考え続けている証明が、あと一歩で終わりそうで終わらなさそうで。
今日、バルセロナでのボスと議論したら、ボスも示そうとしているターゲットに対しては興奮していたし、その手法に関してもかなりいい線いっているのでは、というコメント。
本当にあともう少しなんだけど、The Dayがいつやって来るのかは、誰にも分からない。
新しい発想とか、ブレークスルーって、多くはそんなもの。

とはいえ、今日は数か月前に既にほぼ仕上がっていた論文を、arXivにアップできた。
こっちはとりあえずはひと段落。
論文の人気投票サイトSciRateでも、結構得票が集まっていて、本日発表の論文の中では一番人気。
それがどうした、という話ではあるのだけれど、一介の研究者としては励みにはなる。
さて、来週からまた頑張ろう。

9/1 (Tue.)

本日より、スペインはバルセロナにあるバルセロナ自治大学の量子情報グループで研究を行います。 予定では2017年の2月中旬まで。
バルセロナはいいところなので、お時間がある方はぜひお越しください。

今日は空港から大学の宿舎に移動して一日が終了。

inserted by FC2 system