3/27 (Fri.)

研究室に出勤する最終日。ちょうど、グループミーティングがあったので、そこでみんなに簡単に挨拶。
それに対して、ボスが"It was great to have you here."と言ってくれて、みんなが拍手(ドイツでは、拍手の代わりに机をこぶしで叩くので、拍手ではなかったけども)。ちょっと心が動いた瞬間であった。
日本の別れもいいけど、こっちのシンプルな別れもいい。


何も分からずにドイツに来て研究を始めて早二年。

僕の分野では日本は後進国だし、こっちに来てからは研究が思うようにはかどらず、悩む日々もあった。 研究の進め方や、どういうことに対して皆が興味を持つのかが、日本とは全く異なっており、そういう研究文化の差異にも戸惑うことが多かった。

ここで研究をして、二年。ようやくそういうものに慣れてきて、研究室の人たちとの共同研究も活発化してきたこの時期に、僕の契約は終わり帰国する。 研究という観点からも、感傷的な観点からも、もうちょっといたい、という気持ちは強い。そして、実際のところ、残ることもできた。
でも、僕はここに残らないことを選んだ。この研究室で僕に出来ることの限界が見えた気がするから。

優秀なボスとポスドクたちと研究すれば、幾つかの面白い研究結果は得られるだろうし、そのことによって僕の名前ももう少し世界的に知られるようになるかもしれない。間違いなく、研究の知識は増えるだろう。 でも、そこ止まり。
僕の研究人生の軸をより強靭なものにし、既存の研究の延長上にはないような「僕オリジナルの研究」をしていくためには、新しい研究環境に身を置いた方がよい。

僕がハノーファーの超優秀なボスの元で、そして、個性的なポスドクたちとの交流の中で学んだこと、それは「世界中の誰も提唱したことがない、自分自身の研究テーマ」を持つことの重要性。 そして、「独自の研究テーマ」を、世界中の皆に認めさせるだけの成果を残す研究遂行力。
ヨーロッパの研究者は、「何かを理解したい」という欲求以上に、「新しい物の考え方を得ること」が本当に大好き。「納得」よりも、「刺激」を。

いい二年間だったと思う。何をやるべきか、というのがこれ程までに明確になったことはない。次の二年間は、文字通り、世界に挑戦する二年間にしていきたい。

3/26 (Thu.)

研究室の数人が、僕の送別会を企画してくれた。

ヨーロッパの文化では、本来、去る者が自分の送別会を企画して、他の人を招待する。 でも、僕としてはどうしても、「自分の送別会を自分で企画する」というのがしっくりこなくて、個別に中のいい人たちとご飯行ったりする程度だったんだけど、それを見かねて(?)数人が企画してくれた。 とても嬉しかった。

内容は特に、ということはなく、みんなでレストランに行ってご飯を食べただけだったんだけど、とてもよい一夜を過ごせた。

3/16 (Mon.)

投稿していたTQC2015への論文は、無事トークにアクセプト。
レフリー三人全員が「面白い」と言ってくれて、トークに推薦してくれた。ちょっと嬉しい。次の論文はさらに「面白い」と思うので、そちらの発表も待ち遠しい。

3/01 (Sun.)

今日まで一週間ほどスイスのVerbierにスキー旅行。 去年に引き続きスイス在住の友人と、今年は嫁も一緒。

感想は既に去年の二月の日記に詳しいので省くけれど、「オフピステスキーのメッカ」と呼ばれるだけあって、まさに至福の一週間だった。願わくば、Verbierの近くの村で生まれたかった。
来年の冬もまだヨーロッパにいるので、まだもう少しはこの楽しみを味わい続けられるのが幸せです。


以下、写真をいくつか。クリックで拡大します。

easyride

山頂から

山頂へ

雲海に向かって

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