6/30(Sun.)

大分ご無沙汰してしまった。基本的には研究でちょっと面白いことが分かったりと有意義なひと月であった。 どこまで解析的な結果を出せるか次第だけども、なんとか頑張りたいところ。


さて、6月23日から30日までの間、スペインはベナスケという山奥の村で開催された ワークショップに参加してきた。
通常、研究のワークショップというのは講義があったり討論があったりするものだが、このワークショップは「一日最高でも一回の講義があるだけ」 という奇妙なもので、要は「自分で話したい相手を見つけて、自分で勝手に議論してください」ということである。 きっと日本ではこういうタイプのワークショップは絶対に許されない。端から見たら(中から見ても)、きっと遊んでいるだけに見えるだろうから。

折角の機会なので、「KMS状態と自発的対称性の破れの関係」「Quantum PCP cunjecture」「Area law と量子計算量の関係」 「エンタングルメント・パーコレーション」「調和振動子の熱輸送とエンタングルメント」など、我ながら多岐にわたって議論してきた。 幾つかこれはやろう、と思える問題に出会えたので有意義だった。

講義を聞くのが嫌いな僕的にはとてもいいワークショップだったけど、全然人と議論せずデスクワークばかりする人もたくさんいたので、やっぱり このタイプのワークショップは人を選ぶな。このワークショップ、三週間続くけど、確かに僕的にも三週間は長すぎる(僕は一週間だけ参加)。


もちろん、山奥に行ったからには遊びも楽しんできた。朝からロッククライミングしたり、ボルダリングしたり、土曜日は近くの格好いい山に 登ったりと。最高。
ロッククライミングは、ワークショップで知り合った人たちと行ったんだけど、時間の関係もあり5.10aくらいしか登らなかったので不満。 全然ムーブとかなくて楽しくなかった。気持ちはよかったけど。

ボルダリングは、スペインでボルダリングが盛んではない理由がよく分かった。そもそもボルダ―が少ないし、それ以上に クライミングできる壁がそこかしこにある。これだったら確かにクライミングするわな・・・。

とにかく、遊びに研究に、とてもいいワークショップでした。

6/2(Sun.)

今日は日帰りでハーメルンに行ってきた。 僕がいるハノーファーからは電車で四十分ほどの隣町。見どころは言わずもがなの「ハーメルンの笛吹」である。

ハーメルン自体はとても小さな街で昔ながらの綺麗なドイツ式家が並んではいるものの、わざわざ遠くからくる価値があるほどの街でもない。 でも、日曜日には午前11時30分から12時まで、ハーメルンの笛吹の舞台を中央広場で演じてくれるのである。これは、(それでも 遠くからくる価値があるとは思えないが)結構楽しい。

どうやら日本の観光客が多いらしく、アナウンスなどが時たま日本語で流れる。確かにこの日も日本人団体観光客がとても多かった。

観光ブックにはその他にも色々と書いてあるが、正直ぶっちゃけると舞台以外はあんまり見るところはないかなぁ?というのが僕の感想。 ちなみにこの日一番印象に残ったのは、帰りの電車の中で見かけたボルダリング用のマットでした。どっかにボルダ―あるの?


本日の観光は、エチオピア協力隊時代の友人と行った。エチオピア語で「豚」というあだ名で通っているその友人は今は デュッセルドルフの日本人関連施設で働いており、息抜きということで遊びに来たのであった。
エチオピアで見た頃には、心臓に毛が生えてそうだなぁ、と思っていたその友人だが、色々と悩んでいるよう。 僕の前だから明るさは失わないものの、どう見ても悩んでいた。

海外に出たからと言って知ったかぶりをして、日本のことを「これだから駄目だ」とは言いたくないのだけれど、 やっぱり、海外と日本を比べるとそう感じることが多い。
もちろん、逆もある。例えばこっちでは電車に並ばないし、あんまり人に気遣いもしない(もちろん、こっちがきちんと声をかければ きちんと答えてくれるし、日本人以上に気にもかけてくれる)。大体サービスも激悪(でも、こっちも笑って声をかければとても 親しげにやってくれる)。

とっても簡潔に、そして誤解を生むであろう表現をすれば、「日本人は自分の職業にプロフェッショナルで、ドイツの(僕が出会った人々は) あんまり職業に対してプロフェッショナルではなく、仕事の中でも自分色丸出し」という感じである。 こう書いてしまうと僕がどちら持ちか分かりずらいと思うが、断然、ドイツ人持ちである。というか、日本人持たずである。
だって、僕は「僕のやりたいこと」の延長にプロフェッショナルな職業があるものであって、間違っても、職業に自分の人格を乗っ取られたくはないと 思っているので。「仕事を通じて自己実現」って、どこの馬鹿が言い出したんですかね?

「プロフェッショナル」という言葉を使ってしまったから誤解が生まれるのだろうが、コンビニで手をそろえてお辞儀することがプロなのか、 子どもに敬語を使って対応することが、周りの人に気を遣って残業することがプロなのか?

繰り返しておくが、決してドイツがいいという訳ではないと思う。僕はドイツ人としての契約で働いている訳ではないし、「外国人特権」を行使して 気楽に生きているところもあると思うので、日本とドイツを対等には比べられない。

どこの国にも、その国特有の苦労というのは絶対にある。それは、ある意味でその国の特性みたいなものだと思う。 それでも、一たび外の世界を見てしまうと僕は日本の「苦労」は好きじゃない。
僕は、自分の好きなことをやるために頑張るのが人生だと思う。その上で人に何かしてあげられればいいと思う。 自分のやりたいことを出来なくしてまで働くって、何か変じゃないだろうか。

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